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函館短期大学からのお知らせ

函短 郷土料理プロジェクト本格始動!

2014年9月5日(金)

 本学では、公益財団法人南北海道学術振興財団・平成26年度助成金の採択を受け「道南郷土料理の食味データベース構築に係る研究事業(研究代表者 澤辺桃子)」を進めております。 6月には日本の食生活全集(農文協)」で「アイヌの食事」「北海道の食事」を執筆しました、畑井朝子 先生(函館短期大学名誉教授)を講師に招き、道南郷土料理の勉強会を実施しました。

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 今回(9/2(火))は第一回目郷土料理の試作・試食会を開催しました。試作は、市内在住の主婦の方々の協力も得て、年代別に3種類の「くじら汁」を調理し、プロジェクトメンバーおよび本学教職員も参加して、ヒトの味覚による官能評価を行いました。

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 食の画一化が進む現代は、伝統的な地域の料理(郷土料理)が 親から子へ伝承されにくい傾向にあります。その一方で、2013年「和食; 日本人の伝統的な食文化」はユネスコ無形文化遺産に登録されました。函短では、今後も 次世代に伝え継ぐべき道南の郷土料理について、調味方法も含めた詳細な記録を徐々に積み重ねていく予定です。

茶道部 ボランティア茶会

2014年3月12日(水)

 毎年の恒例となりました、社会福祉法人 函館共働宿泊所の模擬店イベント(3月6日)にて、本学茶道部がボランティア茶会を行いました。
 今年は、部員達の都合が合わず、卒業を控えた2年生部員4名のみの参加となりました。そのため、茶道部OG2名に協力を要請し、なんとか無事にお茶会を終えることができました。また、亀尾中学校の生徒さんと先生方への呈茶、茶道体験も行い、大変喜んでいただけたそうです。亀尾中学校の先生方からは、これほど背筋を伸ばして座る生徒達に驚いた、との感想をいただきました。
 学外活動として多くのことを学ぶ機会を与えていただきました、函館共働宿泊所の施設長様ならびに職員の皆様、利用者様に感謝いたします。

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本学若手教員による2回の専門職研修講座開催

2014年3月5日(水)

本学保育学科・子育て研究所の、「専門職研修講座」も開催されてからこの春で、すでに5年が過ぎようとしています。今年に入り、本学若手教員による講座が1月と3月の2回続けて行われました。

先ず、1月18日開催の講座は、三沢大樹専任講師による「表現を考える」というテーマ。「表現」とひとくちに云っても様々なイメージがわき起こります。ここでは幼稚園指導要領や保育指針の「自分のイメージを動きや言葉などで表現したり、演じて遊んだりする等の楽しさを味わう」と記載されている表現領域の周辺を考えようというわけです。つまり「演劇的活動や劇遊び」を近年日本でもにわかに注目されてきている「ドラマ教育」の手法に沿って行われました。正式にはDrama in Education(DIE)と云い、教育活動の中にドラマ性を手段として、多様で複雑化した現代社会を生きる子どもたちに必要とされる集団における創造性や社会性を意識した「コミュニケーション能力」を育てようというイギリス生まれの教育手法です。

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造形表現にせよ音楽的表現にせよ、本来「表現」とは自己表現のことを云います。それは先ず自己理解があって、イメージが形成され、表に現れるという図式です。そしてそれが受け手つまり、鑑賞する側へ伝わりそこに感動の共有が生まれるのです。

それは言い換えると非言語的なコミュニケーション、つまり感性的な人と人とのふれあいでもあります。そのように「表現活動」とはコミュニケーションの基本なのであり、その中でもこのDIEはさらに直截に人と人の繋がりを感じさせてくれるものです。

講義後、広い講堂に場所を変えて、三沢講師の大きなかけ声で始まりました。「さあ、二人一組でタオルを持って-ッ」最初はウオーミング・アップ。互いに向かい合い、タオルの両端を持ちながら引っ張ったり退いたり。そうした上で今度はタオル無しで相手の表情や動きに合わせながら身体を連動させます。心と心の触れあいを感じる瞬間。「表現」の基本である自己理解を超えてすでにここには"自他理解"も存在します。「人はモノでなく人なんだ」とはっきり認識し、「心と心」が交わる体験が自然と行われているのです。

ひとしきり無言で感性的な触れあいを楽しんだ後、そこにモノが加わり、さらに楽しい寸劇へと広がりを見せました。簡単な台本をもとに様々な音が出る楽器と言葉(セリフ)を媒介とし創造的且つ想像的な物語へと誘ってくれました。表現者が他の表現者と連動し、鑑賞者をも巻き込む...まさに表現活動の「王様」でないかと感動したひとときでした。補助要員として活躍してくれた本学保育学科の皆さんにも感謝です。

一方、3月1日開催の講座は、植月美希専任講師による「それは、自分の意思ですか?-行動を操る心理学-」というテーマ。心理学で明らかにされている、人の行動や嗜好等を巧妙に変えてしまうテクニックを取り入れ、子どもたちの問題行動の改善に役立てよう、という内容です。

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続いて人間の心理を巧妙に利用した交渉テクニックを紹介。ここでは紙幅なく簡単にお伝えしますが、一つは相手に本当にしてほしいことを通すために、まずは過大なことをお願いし、その後小さな(本命の)要求を引き出す、というもの。誰もが拒否するような大きな要求を断った時に、それよりも小さな要求をお願いされると、何となくそれを受け入れなければ...、という心境になるものです。

もう一つは逆に、初めに小さい要求を受け入れてもらうことで、いずれは大きな要求を受け入れてもらいやすくするというもの。まずは簡単な要求から始め、徐々に要求レベルを上げる、のです。

この二つは、「人は自分の行動や発言、態度や信念などは一貫したものでありたい」と思う心理をうまく突いています。つまり「人の心に潜む小さなプライドや罪悪感」を感じさせて、ある行動を起こさせてしまおうとするテクニックです。意図的にするとしたら、なんて憎らしいテクニックなんでしょう(笑)。

続いて、「好みを操るテクニック」のお話。残念ながら大幅に割愛するが、繰り返し経験させる「単純接触効果」や「サブリミナル単純接触効果」、心の動揺を巧みに突く「吊り橋実験」等の心理学の知見をご紹介し、人間の嗜好性が実は自ら気が付かないうちに操られてもいる、ということをわかりやすく解き明かしてくれました。

最後に、「他の園児と一緒に遊べない引っ込み思案な子ども」の相談事例を取り上げ、これまで述べられた内容を敷衍しながら,解決へ導く方法を提案されました。

私たちは、子どもへのしつけや問題行動の是正は、普段何気なく経験則に頼りながらしていることが多いですね。もとより周りを見渡すと、日常生活の人間関係でいたるところで偶発的に生じていることでもあります。この講義は、時折そのような自分の行動について深く内省し、冷静且つ客観的理論的に考えることの大切さを教えてくれました。

さて、来年度も本学では、幼児教育や保育の仕事に従事する専門職のための研修講座を開催いたします。来年度に入りましたら、またご案内をさせていただきます。地域の子育て支援についての様々な課題について提言していく所存でございますので、よろしくお願いいたします。

Photos and wrote by S. Wajima