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函館短期大学「子育て研究所」主催 平成28年度専門職研修講座③ 報告

2017.03.30

 平成29年1月29日(日)に、本学N31教室において、本学保育学科、榊ひとみ専任講師による専門職研修講座の第3回目を開催しました。研修は、「日本の子育ての支え方~日本の子育てが苦しくなってしまった原因をめぐって~」をテーマとして、高度経済成長期以降の子育ての社会史がひも解かれ、「日本の子育てが、なぜ、子供を育てる親たちにとって、辛く息苦しいものとなってしまったのか」についての原因が示されました。
 その原因として、第1に高度経済成長期に、大量生産・大量消費によって、消費社会化が進展し、現金収入がある限りにおいては、地域社会で「お互いさま」の相互扶助活動がなくとも、個別の子育て家庭で子育てが可能となってしまったことが挙げられました。
 第2に、戦後から高度経済成長期までのあいだに、「3歳児神話」「専業主婦」「性別役割分業」「人口減少」が政策によって意図的につくられたことが挙げられました。
 第3に、1980年代半ばに母子健康手帳の副読本が大幅に改訂され、それまでの「親主導の子育て」から「子供中心の子育て」へと、推奨される子育ての方法そのものが大きく転換し、親を消耗させる子育て方法が推奨されたことが挙げられました。
 第4に、エンゼルプラン以降、日本の子育て支援施策が進展するものの、「支援する-される」関係の固定化、子育ての「外注化」「サービス化」が進行するなかで、親の「お客さま化」現象が進行していることが挙げられました。
 こうした日本の子育ての現状に対して、親自身が周りの人々と連帯し、自分たちが「問題解決の主人公」となっていく「循環型」の子育て支援の実例が紹介されました。
 その後、4~5人ずつのグループに分かれ、参加者同士で、「日ごろ、実践現場で困っていること=こまりごと」を語り合うグループワークが行われました。グループワークでは、和やかな雰囲気のなか、日ごろ、感じている疑問や悩みが語られ、最後に各グループの話し合いの内容が全体で共有されました。
(文責:榊ひとみ)